OBS プロメテオ
セビリャ・バロック管弦楽団の自主レーベル

OBS 01
恐れを知らぬ怒りは燃え 18世紀マラガ大聖堂の音楽
 フアン・フランセス・デ・イリバレン(1699-1767):
  恐れを知らぬ怒りは燃え(聖体の祝日のためのアリア;1751)(*)
  リラは和音を奏で続け(聖体の祝日のためのカンタータ;1740)(*)
  雪に覆われた避難所(コントラルトのためのクリスマス・カンタータ;1742)(+)
 ハイメ・トレンス(1741-1803):
  星に導かれ(王たちの日のための独唱ビリャンシコ;1789)(*)
  天地を統べる主よ(聖体の日のための独唱ビリャンシコ;1773)(*)
  おお、無敵の指導者よ
   (殉教者聖シリアコと聖パウラの祝日のための;1783)(*)
 フアン・フランセス・デ・イリバレン:地に喜びあれ
   (無原罪の御宿りの祝日のための二重唱カンタータ;1742)(*/+)

マリア・エスパダ(ソプラノ)
ホセ・エルナンデス=パストル(男性アルト)
セビリャ・バロック管弦楽団
ディエゴ・ファゾリス(指揮)

録音:2008年1月28-31日、セビリャ、平和の修道院、聖なる服の信心会礼拝堂

セビリャ・バロック管弦楽団の前作CDで、同じくファゾリスが指揮しエスパダも歌っていた「毒蛇 18世紀マラガ&カディス大聖堂の音楽」(Almavivaレーベル、DS 0150)の続編的内容のアルバム。フアン・フランセス・デ・イリバレンは18世紀スペイン音楽における重要な音楽家の一人。サラマンカで16年間オルガニストを務めた後、1733年にマラガ大聖堂の楽長に就任、1766年の引退まで33年にわたり活躍しました。ハイメ・トレンス(マラガ生まれ)はイリバレンに信頼され彼の没後にマラガ大聖堂楽長を引き継いだ作曲家。


OBS 002
ドメニコ・スカルラッティサルヴェ・レジナ
 ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757):
  はかない希望を抱かせてもらえればよいものを(ナルシスのアリア;
   独唱、ヴァイオリンと通奏低音のための;1720、ロンドン)(*)
 チャールズ・エイヴィソン(1709-1770):
  ドメニコ・スカルラッティの練習曲(ソナタ)に基づく
   弦楽と通奏低音のための協奏曲第5番ニ短調(1742-1743、ロンドン)
 ドメニコ・スカルラッティ:サルヴェ・レジナ イ長調
   (独唱、弦楽と通奏低音のための;1757、マドリード)(*)
  弦楽と通奏低音のためのシンフォニア ハ長調
  長く仕えて苦しんだ後に
   (コントラルト独唱とヴァイオリンのための;1702、リヴォルノ)(*)
 チャールズ・エイヴィソン:ドメニコ・スカルラッティの練習曲(ソナタ)に基づく
   弦楽と通奏低音のための協奏曲第10番ニ長調(1742-1743、ロンドン)
 ドメニコ・スカルラッティ:
   (チャールズ・エイヴィソンの協奏曲第5番、第10番の基となったソナタ)(#)
  ソナタ ニ短調 K.10(第10番第2楽章)/ソナタ ニ短調 K.41(第5番第3楽章)
  ソナタ ニ短調 K.5(第5番第4楽章)/ソナタ ニ短調 K.9(第10番第4楽章)
  ソナタ ハ短調 K.11(第5番第2楽章)

カルロス・メナ(カウンターテナー(*))
セビリャ・バロック管弦楽団(#以外)
ニコラウ・デ・フィゲイレド(指揮(#以外)、チェンバロ(#))

録音:2007年11月、セビリャ、セントロ・ビルヘン・デ・ロイ・レイエス礼拝堂

カルロス・メナが歌い、ニコラウ・デ・フィゲイレド(ブラジル出身の鍵盤楽器奏者)が指揮した注目のアルバム。チャールズ・エイヴィソンはロンドンでフランチェスコ・ジェミニアーニ(1687-1762)に師事し、彼を模範にイタリア様式の弦楽合奏協奏曲を書いた作曲家・指揮者・音楽著述家。現在ではドメニコ・スカルラッティのソナタに基づく合奏協奏曲を書いた人としてもっぱら知られているかもしれません。最後にフィゲイレドがチェンバロを弾いて元ネタを披露しています。


OBS 003
フアン・フランセス・デ・イリバレン(1699-1767):
 パルディオブレ! マラガ大聖堂の音楽

  私は尊大で傲慢な激情である
   (聖体の秘跡のための二重唱カンタータ;1757)(*/+)
  おお、祝福された夜の邸宅(クリスマスのための独唱カンタータ;1738)(*)
  めでたし、おお、偉大なる主よ
   (聖体の秘跡のためのテノール独唱カンタータ;1751)(+)
  天上の翼の(聖体の秘跡のためのビリャンシコ;1754)から 序奏
  彼に幾千回もの祝福あれ
   (クリスマスのためのテノール独唱カンタータ;1760)(+)
  パルディオブレ(クリスマスのための独唱カンタータ;1751)(*)
  神は線を描かれた(無原罪の宿りのためのテノール独唱カンタータ;1749)(+)
  あの炎に向かって飛べ(聖体の秘跡のための二重唱カンタータ;1740)(*/+))

マルタ・アルマハノ(ソプラノ(*))
リュイス・ビラマジョ(テノール(+))
セビリャ・バロック管弦楽団
アルフレード・ベルナルディーニ(指揮)

録音:2009年12月3-5日、セビリャ大学コミュニケーション学部講堂(スペイン)

フアン・フランセス・デ・イリバレンは18世紀スペイン音楽における重要な音楽家の一人。サラマンカで16年間オルガニストを務めた後、1733年にマラガ大聖堂の楽長に就任、1766年の引退まで33年にわたり活躍しました。収録作品にはいずれも勢いと華があり、スペインの名花マルタ・アルマハノとスペイン古楽系テノールの第一人者リュイス・ビラマジョのテクニカルかつ情熱に溢れた歌唱を楽しめます。アンサンブル・ゼフィロのリーダーとしても知られるバロック・オーボエの名奏者アルフレード・ベルナルディーニが指揮者を務めています。


OBS 004
カルレス・バゲル(1768-1808):交響曲集
  神聖劇「放蕩息子」序曲
  交響曲第14番変ホ長調/交響曲第19番変ロ長調
  交響曲第15番変ホ長調/交響曲第5番ニ長調

セビリャ・バロック管弦楽団
マンフレート・クレーマー(コンサートマスター、指揮)

録音:2008年11月、2009年8月、場所の記載なし

カルレス・バゲル(カルロス・バゲール)はバルセロナに生まれ、同大聖堂のオルガニストを務めたスペインの作曲家。この時代のスペインにおける最高の交響曲作家であり、その再評価の機運は近年急速に高まっています。コンチェルト・ケルンをはじめ様々なピリオド楽器アンサンブルで活躍するヴァイオリニスト、マンフレート・クレーマーがコンサートマスターが演奏を統率しています。


OBS 005
ハイドン(1732-1809):チェロのオブリガートを伴う交響曲集
  交響曲第13番ニ長調 Hob.I:13
  交響曲第31番ニ長調 Hob.I:31
  交響曲第36番変ホ長調 Hob.I:36

セビリャ・バロック管弦楽団
クリストフ・コワン(チェロ、指揮)

録音:2010年10月25-27日、ビリャ文化センター・ホール、
     サン・ホセ・デ・ラ・リンコナダ、セビリャ県、スペイン

ピリオド楽器の名手たちを次々とゲスト指揮者として招いている当レーベルにクリストフ・コワンが登場。得意なハイドンを軽快かつ緻密にまとめあげています。


OBS 006
ペドロ・ラバッサ(1683-1767):地上に平和あれ セビリャ大聖堂のための音楽
  ミサ・シメオン・ユストゥス(+)
  ラメド.幼な児は母に言う(聖金曜日の第2の哀歌、独唱)(*)
  聖母のためのリタニア(6声;1724)から キリエ・エレイソン(+)
  主をたたえよ[Laudate Dominum](詩篇、独唱)(*)
  主は言われた[Dixit Dominus](詩篇、5声、第8旋法)(+)
  ヨード.敵は手を伸ばし(聖木曜日の第3の哀歌、独唱)(*)

ラケル・アンドゥエサ(ソプラノ(*))
ラ・イスパノフラメンカ(+)
 ロレ・アグスティ、エウラリア・ファントバ、マグダレナ・パディリャ(ソプラノ)
 モンセラト・ベルトラル(アルト)
 エツァールト・ブルハルツ、スティーヴ・ドゥガルディン(男性アルト)
 カリム・ファーラン、ヴァンサン・ルサージュ、アルベルト・リエラ(テノール)
 パブロ・アコスタ、セバスティアン・ミルス(バス)
 バルト・ファンデウェーヘ(バス、ディレクター)

セビリャ・バロック管弦楽団
エンリコ・オノフリ(指揮)

録音:2010年11月27-29日、聖テレサ修道院教会、セビリャ、スペイン

ペドロ・ラバッサはバルセロナに生まれ、バルセロナ、ビク、バレンシアの大聖堂楽長を歴任した後、1724年から1757年までセビリャ大聖堂の楽長を務めた作曲家。エンリコ・オノフリが指揮者として登場、エネルギッシュな音楽を聴かせます。


OBS 007
ハエン大聖堂の音響空間
 フアン・マヌエル・デ・ラ・プエンテ
(1692-1753):教会音楽作品集
  ミゼレーレ(われを憐れみたまえ、神よ)[Miserere mei, Deus]
   (7分割18声のための詩篇;1726)(*/+/#)
  私は洗濯娘[Lavanderita soy](無原罪の御宿りのためのトナダ;1719)
  どこへ?美しい少女よ[A dónde, niña hermosa](*)
   (無原罪の御宿りのための、3分割10声のためのビリャンシコ・デ・カレンダ;
   1734)(*/#)
  美しい泉の水は岩山を流れ落ち[Del risco se despeña la fuentecilla hermosa]
   (聖体の秘跡のためのカンタータ)(*)
  純粋な情熱を持って[Con el más puro fervor]
   (聖三位一体のためのカンタータ・ウマナ)(*)

マリア・エスパダ(ソプラノ(*))
マルタ・インファンテ(メゾソプラノ(+))
ヘスス・ガルシア・アレルハ(バリトン(+))
バンダリア合唱団(#)
リュイス・ビラマジョ(合唱指揮(#))
セビリャ・バロック管弦楽団
エンリコ・オノフリ(指揮)

録音:2011年11月24-25、27日、2012年6月19-20日、ロレートの聖母礼拝堂、
     エスパルティナス、セビリャ県、スペイン

スペイン、アンダルシアの都市ハエンの大聖堂の楽長を40年以上(1711-1753)務めた作曲家フアン・マヌエル・デ・ラ・プエンテの作品集。指揮者は前作「ペドロ・ラバッサ(1683-1767):地上に平和あれ セビリャ大聖堂のための音楽」(OBS 006)に続きエンリコ・オノフリ。バンダリア合唱団は13人のソロ歌手から成るアンサンブル。


OBS 008
イル・マニアティコの肖像
ガエターノ・ブルネッティ(1744-1798):交響曲&アリア集
  私にはもう自分がどこにいるのかわからない [Non so piu dov'io sia]
   (ソプラノと管弦楽のためのシーン)L.339(*)
  交響曲第23番ヘ長調 L.312(1783)
  聖水曜日のための第1の哀歌(ソプラノと管弦楽のための)L.342(*)
  私の宝を盗もうと [Involarmi il mio tesoro]
   (ソプラノと管弦楽のためのアリア)L.338(*)
  チェロ独奏を伴う交響曲第33番ハ短調「イル・マニアティコ」L.322(1780)(+)

ラケル・アンドゥエサ(ソプラノ(*))
セビリャ・バロック管弦楽団
クリストフ・コワン(チェロ(+)、指揮)

録音:2012年4月1-3日、ロレートの聖母教会、エスパルティナス、セビリャ県、スペイン

エンリコ・オノフリの指揮が2作(OBS 006, 007)続いた当レーベルにクリストフ・コワンが復帰。スペインの歌姫ラケル・アンドゥエサとの共演です。
ガエターノ・ブルネッティはイタリアのファーノに生まれ、1762年頃にスペインのマドリードに移住、国王カルロス4世の宮廷管弦楽団の指揮者を務めた古典派の作曲家・ヴァイオリン奏者。高名な音楽家であったにもかかわらず存命中・没後とも出版された作品は少なく、現在でもじゅうぶんな再評価が成されているとは言えません。その意味でもこのCDの登場は歓迎すべきことでしょう。
アルバム・タイトルの「イル・マニアティコ」とはおそらく、いわゆる「○○狂」のような、何かに対して熱狂的になっている人のことであると考えられます。

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