ポルトゥガレール
ポルトガルのオルガニスト、ジョアン・ヴァスほかによってリスボンに創設され、2002年に発売を開始した新しいレーベル。2004年の セイシャス生誕300年に向けて「セイシャス・プロジェクト」を進行中です。豪華・美麗なディジパック装丁、情報量豊富なブックレットなど、ポルトガルのレーベルのイメージを一新するものがあります。

2002-2
ジョアキン・シモンエス・ダ・オーラ・イン・メモリアム
 作曲者不詳(18世紀スペイン):クラリン(ラッパ)のための4つの小品
 フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1584-1654):
  無原罪の懐胎の単旋律聖歌によるグローサス
 ジョアン・カバニーリェス(1644-1712):ティエント・デ・ファルサス
 ペドロ・デ・アラウージョ(?-1662頃):バターリャ 第6旋法
 マヌエル・ロドリゲス・コエーリョ(1555頃-1635):
  3つのキリオ 第1旋法/テント 第2旋法
 アントニオ・ブロカルテ(1629-1696):
  単旋律による作品/メディオ・レヒストロ・アルト 第7旋法
 ディエゴ・ダ・コンセイサン(17世紀):バターリャ 第5旋法

ジョアキン・シモンエス・ダ・オーラ(オルガン)

録音:1994年12月18日、リスボン、サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ教会、ライヴ
使用楽器:1765年、ジョアン・フォンタネス・デ・マケイシャ製/
      1994年、クラウディオ&クリスティーネ・ライノルテル修復

20世紀ポルトガルを代表するオルガニスト、シモンエス・ダ・オーラを記念して、最後の演奏会のライヴ録音をCD化したアルバム。 この演奏会は、シモンエス・ダ・オーラ自らがアドヴァイザーとして協力したオルガンの修復完了を記念して行われましたが、 彼は直後に脳腫瘍で倒れ、長く厳しい闘病の後、逝去しました。ポルトガルの歴史的オルガンを聴くという意味でも重要な録音です。


2003-2
カルロス・セイシャス(1704-1742):
 協奏曲とソナタ集
  チェンバロ協奏曲イ長調
  ソナタ
   第37番ホ短調/第71番イ短調/第65番イ短調/第27番ニ短調
   第XVI番ト短調/第46番ト長調/第I番ハ長調/第II番ハ短調
   第8番ハ長調/第16番ハ短調/第44番ヘ短調/第40番ヘ長調

ホセ・ルイス・ゴンサレス・ウリオル(チェンバロ)
マヌエル・モライス(指揮)
セグレイス・デ・リスボア

録音:2001年5月4-6日、ポルトガル、コインブラ、サン・マルコス宮殿
使用楽器:1758年、リスボン、ジョゼ・アントゥネス製(チェンバロ)

2004年に生誕300年を迎える、18世紀ポルトガルを代表する作曲家セイシャス。ポルトガルで、そして日本でも、記念行事の数々が準備 されていますが、ポルトゥガレールも4枚からなるCDプロジェクトを進行中です。このアルバムはその第1作。セイシャスの鍵盤作品 解釈の第一人者ゴンサレル・ウリオルがスペインから招かれ、リスボンを本拠に活動するピリオド楽器アンサンブル、セグレイス・デ・ リスボアが協奏曲のバックを務めています。バロックから古典派様式の過渡期を感じさせる作風、王宮礼拝堂オルガニストらしい高貴な 雰囲気、ポルトガルの民俗歌謡ファドにも通じる、哀愁を帯びた情感・・・セイシャスの音楽に求められるすべての要素を満たした、 類稀な名演奏であり、セイシャス入門者にも熱心なファンの方にもおすすめできる決定盤といえるでしょう。


2004-2
アントニオ・カレイラ(1530頃-1594):
 テントとファンタジア集
  4声のファンタジア 第6旋法/4声のカンサン・グロサーダ
  4声の第4テント ト長調/4声のファンタジア 第1旋法
  カンサンの主題によるもう一つのテント/4声のテント 第2旋法
  第1ファンタジア 第8旋法
  「何で洗いましょう」によるカントゥス・フィルムスを伴うテント*
  「何で洗いましょう」によるテント/4声のファンタジア イ長調−ニ長調
  4声のテント ヘ長調/4声の第2テント ト長調
  第3ファンタジア 第8旋法/4声のファンタジア ニ長調

ジョアン・ヴァス(オルガン)
マヌエル・ブラス・ダ・コスタ(カウンターテナー*

録音:2001年4月3-5、7日、ポルトガル、エヴォラ大聖堂
使用楽器:16世紀終盤、製作者不明/1966年、オランダのフレントロプ社修復

カレイラは16世紀ポルトガルを代表する作曲家・オルガニストで、「ルシタニア(ポルトガル)のカベソン」と称されました。 テント、カンサン(カンサオン)はそれぞれスペイン語のティトント、カンシオン(イタリア語のカンツォン)に相当するポルトガル語。 ポルトゥガレールのエグゼクティヴ・プロデューサーでもあるヴァスが、ポルトガル南部の古い宗教都市エヴォラの大聖堂の貴重な歴史 的オルガンを弾いており、その点でも重要な録音です。


2006-2
フェルナンド・ロペス=グラサ(1906-1994):
 ピアノ作品集
  わが故郷の旅(ポルトガル民謡による19のピアノ小品;1953-1954)
  ピアノ・ソナタ第5番(1977)
  2つの子守歌(1955)
  3つの墓碑銘(1930)

ジョゼ・エドゥアルド・マルティンス(ピアノ)

録音:2003年6月13-15日、ポルトガル、レイリア、ジョゼ・ルシオ・ダ・シルヴァ劇場

20世紀のポルトガルを代表する作曲家ロペス・グラサの没後10年(2004年)を記念するアルバムで、彼と親交の厚かったピアニスト、マルティンスがライナーノーツも執筆しています。


2007-2
ジル・ヴィセンテの戯曲のための音楽 1502-1536
 フアン・デル・エンシーナ(1469-1529)/ジル・ヴィセンテ詞:
  Pardeos bem andou Castella(ヴィランセーテ)[Tempo d'Aoilo;1526]
 不詳:フォリーア
 不詳:Por mayo era, por mayo(ロマンセ)[Quem tem farelos ?;1505]
 フアン・ウレーデ(1451頃活躍-1482頃):
  Nunca fué pena mayor[Barca da Glória;1519]
 フアン・ウレーデ/ガルシア・アルバレス・デ・トレド詞:Nunca fué pena mayor
 不詳:Mourisca[Fama;1510]
 不詳:Ya cantan los gallos(ヴィランセーテ)[Quem tem farelos ?]
 不詳:Quem tem farelos ?(シャンソネータ)
 ペドロ・デ・エスコバール(1465-1535)/ガルシ・サンチェス・デ・バダホス詞:
  Lo que queda es lo seguro(ヴィランセーテ)[Barca da Glória]
 不詳:Ninha era la infanta(ロマンセ)[Cortes de Júpiter;1521]
 フアン・ペレス・デ・ヒホーン:
  Al dolor de mi cuidado(カンティガ)[Cortes de Júpiter]
 不詳:Calvi vi aravi[Dom Duardos;1526]
 アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):Para quien crie yo cabellos(フォリーア)
 不詳:バス・ダンス[Barca do inferno;1517]
 不詳/ジル・ヴィセンテ詞:
  Halcón que se atreve(ヴィランセーテ)[Rubena;1521]
 不詳:Amor loco, amor loco(ヴィランセーテ)[Pastoril Português;1523]
 フランシスコ・デ・ペニャローサ(1470頃-1528):
  Nina erguideme los ojos(ヴィランセーテ)[Cortes de Júpiter]
 不詳:Norabuena vengas, Menga(ヴィランセーテ)[Pastoril Castelhano;1502]
 ガブリエル・メナ(1500頃活躍-1528):
  La bella malmaridada(カンティガ)[Rubena]
 不詳:Tordia~o[Barca do inferno]
 不詳:Ay, de la noble vile de Paris(エンサラーダ)[Quatro tempos;1511]
 不詳:Senhora del mundo(カンティガ)[Feira;1527]
 ペドロ・デ・エスコバール:
  Clamabat autem mulier cananea(モテート)[Cananea;1534]
  同(ゴンザロ・デ・バエーナのタブラチュア譜による)
 クリストーバル・デ・モラーレス(1500頃-1553):
  Si no os hubiera mirado(ヴィランセーテ)[Inês Pereira;1523]
 不詳:Tristeza, quien a mí vos dió(ヴィランセーテ)[Frágua d'Amor;1525]
 不詳:Yo m'estaba em Coimbra(ロマンセ)[Almocreve;1526]
 不詳:Quien con veros pena y muere(ヴィランセーテ)[Inês Pereira]
 アントニオ・デ・カベソン:パバーナとそのグローサ(フォリーア)

マヌエル・モライス(指揮)
セグレイス・デ・リスボア
 オルランダ・イシドロ(ソプラノ) ニコラス・ドミンゲス(カウンターテナー)
 マルコ・サントス(テノール) アントニオ・ワグナー・ディニス(バス)
 ペドロ・コウト・ソアレス(リコーダー) フィリップ・マタレル(ツィンク)
 エリース・エルナンディース、イスマエル・サントス(サックバット)
 バルバラ・セラ(ファゴット) ヴェントゥーラ・リコ(トレブル・ヴィオル)
 サラ・ルイス(アルト・ヴィオル) ミゲル・イーヴォ・ルイス(テナー・ヴィオル)
 アルバ・フレスノ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) ヌリア・リョペス(ハープ)
 アナ・マファルダ・カストロ(チェンバロ) ジョアン・ヴァス(ポジティヴ・オルガン)
 カタリーナ・ラティーノ(打楽器)
 マヌエル・モライス(四弦ギター、ビウエラ、リュート、打楽器)

録音:2003年2月2-4日、エヴォラ、ロイオス教会

ポルトガルにおける最初の劇作家とされ、ポルトガル演劇の父と呼ばれるジル・ヴィセンテ(1465頃-1536?)。おそらく音楽家としての訓練も受けたといわれる彼の作品の中には劇中音楽を要するものがあり、実際に使用すべき歌や舞曲が指定されているケースもあります。それらの音楽や劇中で言及される楽曲等を集めた興味深いアルバムが、ポルトゥガレールから登場しました。演奏はこのレーベルではおなじみの、リスボンのアンサンブル、セグレイス・デ・リスボア。
美麗ディジパック仕様。ブックレットの歌詞記載は原語(ポルトガル語またはスペイン語)のみですが、解説の英訳はもちろん記載されています。


2010-2
カルロス・セイシャス(1704-1742):
 教会音楽集
  ミサ ト長調*
  レバノン杉のごとくわれは立ち上がり(レスポンソリウム)+
  今日、処女よりわれらに天の王が生まれたもうた(レスポンソリウム)#
  ヴィンチェンティウスは燃えた(レスポンソリウム)**
  オルガン・ソナタ++
   XXII イ短調(フーガ)/第76番イ短調/第48番ト長調/第75番イ短調

ジェニファー・スミス(ソプラノ*/+/#/**
ニッキ・ケネディ(ソプラノ#/**
ニコラス・ドミンゲス(カウンターテナー*/+/**
マリオ・アルヴェス(テノール*/+/**
アントニオ・ワグネル・ディニス(バス*/**
マヌエル・モライス(指揮)
セグレイス・デ・リスボア(オーケストラ)
コラール・リスボア・カンタート(合唱)
ジョアン・ヴァス(オルガン++

録音:
 2003年5月21-24日*/+/#/**、コインブラ、サン・マルコス宮殿*
 2003年6月11日、コインブラ大学礼拝堂++

ポルトガルの作曲家セイシャスの生誕300年を記念するプロジェクト第2弾。 王宮礼拝堂に勤めていたセイシャスが教会音楽を書いたのは当然のことながら、 それらが録音される機会はほとんどないので、ポルトガルのピリオド演奏シーンを 代表する演奏家たちによるこのCDは、古楽ファン、ポルトガル音楽ファンに 大きな喜びをもたらすことでしょう。ジェニファー・スミスはポルトガル 生まれで、久々の録音が故郷から登場ということになります。


2014-2
ペドロ・アントニオ・アヴォンダーノ(1714-1782):
 チェンバロ・ソナタ集
  ヘ長調(3楽章)/ニ長調(3楽章)/ハ長調(3楽章)/ト長調(2楽章)
  ハ長調(2楽章)/ト長調(1楽章)/イ長調(2楽章)

ロザーナ・ランゼロッテ(チェンバロ)

録音:2002年8月1-3日、アメリカ合衆国ヴァーミリオン、サウスダコタ大学国立音楽博物館
使用楽器:1780年、ポルトガル、ジョゼ・カリスト製、同博物館所蔵

アヴォンダーノはジェノヴァ出身のポルトガル宮廷ヴァイオリニストの息子としてリスボンに生まれたイタリア系ポルトガルの作曲家。セイシャスより10年後輩にあたります。彼に関する記録は1755年のリスボン大地震でほとんど失われてしまいましたが、1760年代にはリスボンで最も影響力のある音楽家の一人となっていたことがわかっています。セイシャスよりずっと長生きしたアヴォンダーノの鍵盤ソナタはポスト・バロックの典型的な様式を示し、ロココ、キャラント様式に接近していますが、さらに「前ロマン派的」というべき表現も感じさせます。
ジャック・オッホに師事したイタリア系ブラジルのチェンバリスト、ランゼロッティが、アヴォンダーノと同時代にポルトガルで作られた楽器を弾いていることも注目されます。

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輸入・発売:サラバンド